作成日 | 2014/2/27 |
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更新日 | - |
1 概要
1.1 Hinemosマネージャの多段構成とは
Hinemosマネージャ1台による管理が困難な大規模システムの運用を一元的に運用したい場合、複数のHinemosマネージャを配置するスケールアウトのシステム構成をとることができます。
大規模システムを分割して、分割単位ごとにHinemosマネージャ(以降、サブマネージャと記す)を立てる場合、各々のサブマネージャにログインして監視結果を確認することは非常に運用が煩雑となります。
そこで、複数のサブマネージャで検知した情報をメインとするHinemosマネージャ(以降、メインマネージャと記す)1台に集約し、運用管理の負担を軽減することが可能です。
1.2 多段構成のメリット
多段構成のメリットは以下の3つです。
性能あるいはネットワーク構成に伴い、1台のHinemosマネージャで管理できない環境であっても一元的な運用を実現します。
メインマネージャに接続されたHinemosクライアントのみで、大規模システム全体の障害発生・復旧を履歴管理できます
大規模システム内で検知された障害はサブマネージャ単位ではなく、実際に障害が検知されたノード単位で通知可能です。
1.3 運用上必要となる要件
各Hinemosマネージャに対して、接続可能なHinemosクライアント端末を各々用意するといった運用も可能です。しかし、システム全体を一元的に管理するためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
通常運用時に閲覧する情報は、1つのHinemosクライアント画面で確認できること
通知情報の表示は、各ノード情報とサブマネージャ自身の情報との識別ができること
2 システム構成
以下のように、複数のHinemosマネージャが配置されたシステム構成を対象とします。
システム全体の状態を管理する運用管理サーバ(メインマネージャ)
システム内の一部領域を管理する運用管理サーバ(サブマネージャ#1, 2)
(サブマネージャ#1, 2が管理する領域は、メインマネージャが管理する領域の部分集合となります)
3 実現方式
3.1 ログエスカレーションを用いた通知情報の連携
サブマネージャで検知した障害情報を、以下の機能を用いてメインマネージャまでsyslog形式で伝達します。
ログエスカレーション通知(サブマネージャ側)
システムログ監視(メインマネージャ側)
3.2 メインマネージャによるサブマネージャの正常性監視
メインマネージャが、サブマネージャの障害や、性能異常を監視します。観点は以下となります。
筐体ダウン検知 : 死活監視
プロセスダウン検知 : プロセス監視
サービスダウン検知 : HTTP監視(Webサービスに対する)
内部異常・性能遅延監視 : セルフチェック機能+システムログ監視
4 利用イメージ
4.1 ログエスカレーションを用いた通知情報の連携
サブマネージャで死活監視を行い、障害を検知した場合における通知情報の伝達の流れを以下に記載します。
サブマネージャが通知した監視結果(障害検知)
ping監視で障害を検知し、イベントおよびログエスカレーションにより通知されます。
メインマネージャにおけるエスカレーションされた監視結果の受信
ログエスカレーションで転送された通知情報(syslog)を受信し、イベントとして通知されます。
メインマネージャが通知した監視結果
メインマネージャが直接通知した監視結果は、エスカレーションされてきた通知情報とは異なるスコープで発生した事象として管理されます。
4.2 メインマネージャによるサブマネージャの正常性監視
サブマネージャでセルフチェックを行い、障害を検知した場合における正常性監視の動作の流れを以下に記載します。
サブマネージャが通知した監視結果(障害検知)
サブマネージャのJava Heapメモリの枯渇を検知し、サブマネージャ自身のイベント通知およびSyslog転送によりメインマネージャへ通知されます。
メインマネージャが通知したサブマネージャ正常性監視結果
サブマネージャの正常性監視結果は、メインマネージャで確認することができます。
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