VM管理機能(VMware版)のご紹介

                                                                             
作成日2023/12/26

はじめに

近年クラウド導入が一般的になってきている中で、以下のような課題を抱えている既存の運用管理製品があります。

・運用管理製品が対象クラウド上で動作サポートされていない
・オンプレミス・仮想化環境と違うクラウド専門の運用が必要

 

Hinemosではこのような課題を解決できる「クラウド・VM管理機能」というオプションがあります。

その中でも今回は、HinemosのVM管理機能に焦点を当てて、
「どんな機能なのか」、「どんな事ができるのか」についてご紹介していきたいと思います。

 

Hinemos VM管理機能の概要

Hinemos VM管理機能では、VMwareやHyper-Vといったハイブリッドクラウド環境の一元管理を実現します。
クラウド、仮想化環境のアカウント情報を登録するだけで、構成情報を自動検出し、運用を開始できます。

 

Hinemos VM管理機能では、主に以下のような機能を提供しています。

・クラウドサービスとの連携
・クラウドサービスが提供する各サービスの管理
・クラウドアカウント配下のリソースの自動検知
・クラウド環境特有のリソース値の把握
・コンピュート管理
・ストレージ管理
・ネットワーク管理

※Hinemos VM管理機能では、課金監視、ログ監視及びクラウドサービスへの通知はご利用できません。

 

プライベートクラウドとの連携

ここからはHinemos VM管理機能(VMware版)を利用する流れに沿って、VM管理機能ではどんな機能があるのかご紹介していきます。

 

クラウドのアカウント情報を登録することで、構成情報を自動で検出し管理対象としてHinemosにノード登録できます。
クラウドのアカウント情報はクラウド[サービス]パースペクティブから登録及び確認できます。

 

・クラウド[ログインユーザ] 登録ダイアログ

 

・クラウド[ログインユーザ]ビュー

 

自動で検出したノードはリポジトリパースペクティブの以下ビューにて確認できます。

 

・リポジトリ[ノード]ビュー

 

また、クラウド[サービス]パースペクティブの以下ビューで登録したクラウドの状態を確認できます。

 

・クラウド[サービス状態]ビュー

 

コンピュートノードの管理

 

1. コンピュートノードの情報、状態の確認

クラウド[コンピュート]パースペクティブの以下ビューでは、コンピュートID、コンピュート名に加え、コンピュートノードの状態(起動、停止状態など)、IPアドレスの確認ができます。

 

・クラウド[コンピュート]ビュー

 

2. コンピュートノードの制御

クラウド[コンピュート]ビューでは、クラウド[構成ツリー]ビューで選択したリージョンに所属しているコンピュートノードの制御ができます。
Hinemos上から、以下のように手動でコンピュートノードの起動及び停止することができます。

 

・起動

 

対象のマシンを選択し、右クリック(または画像の右上のツールバーから緑の▷を選択)で操作ができます。

 

・停止

 

対象のマシンを選択し、右クリック(または画像の右上のツールバーから赤の□を選択)で操作ができます。

 

3. コンピュートノードのノード登録

クラウドサービス上のリソースの情報は定期的にクロールされ、クロールのタイミングでコンピュートノードの情報は最新化されます。
クロールのタイミングで検出された新たなコンピュートノードは、Hinemosのノードとして自動的に登録されます。

 

・ESXi上で新たなマシンを登録
 登録したマシン名:new_test_Linux_1031

 

・クラウド[コンピュート]ビュー

 

・リポジトリ[ノード]ビュー

リポジトリ[ノード]ビューから、「new_test_Linux_1031」がノードとして登録されていることを確認できます。

 

また、コンピュートノードとHinemosのノードの対応関係はファシリティIDおよびファシリティ名から確認することができます。

 

監視、ジョブなどへの組み込み

ノードとして登録されたコンピュートノードは、従来の手動で登録されたノードと同様に、Hinemosの基本機能の監視やジョブの実行対象として組み込むことができます。

 

1. 監視機能への組み込み

Hinemosの基本機能で利用できる各種監視に加え、以下の監視が利用できます。

 

〇クラウド特有のメトリック値の監視(リソース監視)

リソース監視でスコープにコンピュートノードが含まれるスコープを選択することで、
従来のメトリック値に加え、クラウド特有のメトリック値の監視ができます。

 

VM・クラウド専用メトリクスと通常の OS リソース値を意識せずに監視が可能となります。

 

〇クラウドが提供するサービスの監視(クラウドサービス監視)

クラウドサービス監視を利用することで、クラウドサービスが提供する各種サービスの稼働状態の変化を監視でき、
システム障害時にプラットフォームとアプリの問題切り分けが簡単になります。

 

・クラウドサービス監視の設定
 今回は例として、登録しているESXiのデータストアのサービス状態を監視する設定にします。

 

・監視履歴[イベント]の確認

 

2. ジョブ機能への組み込み

クラウド[コンピュート]ビューからコンピュートノードの制御(起動、停止など)を行うジョブを作成し、
ジョブネットに組み込むこともできます。

 

〇ジョブネットへコンピュートノード制御の組み込み

・コンピュートノード制御対象のマシンを選択

 

・組み込むジョブネットを選択

 

・組み込んだジョブの確認
ジョブ設定パースペクティブから確認できます。

 

このように、Hinemosの基本機能と合わせて使うことで、システムのワークフローに合わせてシステム構成を動的に変化させることができます。

 

おわりに

今回は、Hinemos VM管理機能はどんな機能なのか、どんな事ができるのかなどをご紹介いたしました。
少しでも、VM管理機能に興味を持っていただけたら幸いです。

また次の機会に、導入方法やVM管理機能の利用方法などについてもご紹介したいと思います。