作成日 | 2023/6/13 |
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はじめに
ジョブ多重度とジョブ同時実行制御の違いをご存じでしょうか。どちらもジョブの実行数を制御する機能で似ておりますが、違いがあります。
今回は、ジョブ多重度とジョブ同時実行制御の違いを説明していきます。
ジョブ多重度
ジョブ多重度とは
まず、それぞれの機能について説明していきます。
ジョブ多重度は、"ノード毎"にジョブの同時実行数を制御する機能になります。
設定方法は以下になります。
1.リポジトリパースペクティブのリポジトリ[ノード]ビューで設定したいノードのプロパティを開く。
2.ジョブ > ジョブ多重度に値を設定することでジョブ多重度の設定は完了です。
使用方法としては、"同じノードに対して"ジョブを複数実行している場合、該当のノードに対して、ジョブ多重度に設定している値まで同時にジョブを実行することが可能になります。
同時実行制御
同時実行制御とは
同時実行制御は、同時実行制御キュー毎にジョブの同時実行数を制御するための機能になります。
設定方法は以下になります。
1.ジョブ設定パースペクティブのジョブ設定[同時実行制御]ビューから同時実行制御キューを作成します。
2.実行数を制御したいジョブの設定ダイアログを開き、制御(ジョブ)タブを選択します。
3.同時実行制御にチェックを付け、キューIDのドロップダウンから1で設定した同時実行制御を選択します。
4.同じように同時実行数を制御したいジョブに設定することで同時実行制御の設定は完了です。
使用方法としては、同時実行制御キューを設定した"ジョブを複数実行"している場合、同時実行制御キューに設定している値までジョブを同時に実行することが可能になります。
実行結果確認
ジョブ多重度
ノード[node1]のジョブ多重度を"1"に設定し、[node1]を実行対象としてジョブ[cmq1]とジョブ[cmd2]を同時に実行します。
以下が、ジョブ多重度の実行結果になります。
[cmd1]と[cmd2]のジョブ履歴[ジョブ詳細]ビューのジョブはどちらも"実行中"となっていますが、
ジョブ履歴[ノード詳細]を見てみると[cmd2]の実行状態は"待機"となっています。
[node1]のジョブ多重度を1と設定しているため、[cmd1]の実行が完了するまで[cmd2]は実行せず"待機"中となっています。
ジョブの多重度の状態は、リポジトリ[エージェント]からも確認することができます。
[node1]を実行対象とするジョブの一つが"待機"状態だということがわかります。
同時実行制御
同時実行制御キューにて、同時実行数を"1"に設定し、ジョブ[cmd1]とジョブ[cmd2]に設定しています。
[cmd1]と[cmd2]のジョブ履歴[ジョブ詳細]ビューのジョブはどちらも"実行中"となっていますが、
[cmd2]だけ"キュー待機"となっていることがわかります。
同時実行制御キューの同時実行数に"1"を設定しているため、[cmd1]の実行が完了するまで[cmd2]が待機している状態になっています。
ジョブ履歴[ノード詳細]ビューでも待機していることがわかると思います。
また、同時実行制御キューの状況や、同時実行制御の状況は、以下のようにジョブ履歴[同時実行制御]ビュー・ジョブ履歴[同時実行制御状況]から確認することが出来ます。
おわりに
今回は、ジョブ多重度とジョブ同時実行制御の違いについてご紹介しました。参考にぜひ活用してみてください。