RPA管理特集

~ RPA運用における重要なポイントとは?Hinemosで実現するRPAの統合運用管理 ~

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  • RPA
  • 管理
  • WinActor
  • UiPath
  • 運用
  • 監視
作成日 2023/08/07
更新日 2023/08/07

RPAとは

RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)の略で、ソフトウェアロボットによる事業プロセスの自動化技術です。代表的な製品として、WinActorやUiPathが挙げられます。

WinActorとは

WinActorとはNTTで開発されたRPAツールであり、人間のPC操作を“シナリオ”として記録・自動操作できます。Microsoft Officeや市販ソフトウェアなどのソフトウェアとの連携も可能なので、PCによる様々な手動操作をWinActorによる自動操作に切り替えることができます。人手による大変な作業で作業ミスも懸案される業務が、WinActorによる業務代行により作業コストの低減と品質向上に繋がるため、各企業への導入が加速しています。

WinActorについて

RPA導入の現状

RPAが一般的になった昨今、オフィス現場で爆発的に広まった事による次の悩みとして運用コストが挙げられるようになりました。代表的な3点を以下に挙げます。

  • WinActorの導入端末数の増大による運用管理

    RPAを導入するPC端末数が多くなるだけでシナリオの監視、PC端末の構成管理、適正なライセンス数把握が難しくなります。PC端末が2~3台程度だと気にならなかったことも、台数が増えるだけで管理する手間が非常に増えます。

  • WinActorの適用範囲の拡大による運用管理

    個々人の便利ツールから発展し業務全体を自動化・効率化するには、統括的な管理ツールが必要になります。企業としてRPAを導入し継続していくためには、投資対効果を評価していく必要があり、そのために適用範囲の拡大も求められますが、RPAツール単体では厳しいという問題があります。

  • 他のRPAツール並行導入による運用管理

    部署や用途の違いによりWinActor以外のRPAツールが混在すると環境を統括的に管理する事が難しくなります。PC操作の自動化、というキャッチフレーズから基本的には「現場」と言われる部署毎に導入検討が始まるため、組織・企業単位でみるとRPAツールの混在はよく発生し、結果として統括的な管理が求められるようになります。

RPA導入の代表的な例

この様な悩みから「現場」毎に導入されたRPAの管理が「現場」だけでは回らなくなり、後になって情報システム部門が統括管理を求められるという状況が発生します。これを解決するのがHinemosのRPA管理機能です。

HinemosのRPA管理機能

HinemosのRPA管理機能(※1)は、RPA環境の見える化・自動化・統合運用管理のステップで簡易に導入でき、肥大化したRPA環境の運用管理のコストを大きく削減します。

HinemosのRPA管理機能

※1)Hinemos ver.6ではWinActor管理機能として提供されていました。Hinemosver.7により管理対象のRPAツールも拡大し、RPA管理機能となりました。

RPA管理の課題

Hinemosがどの様にRPA環境を効率的に運用するかを解説する前に、より具体的なRPA管理の課題を紹介します。課題は、①見える化、②自動化、③統合運用管理の3点に分けて説明します。

見える化の課題

  • RPAツール動作端末やシナリオが動作する環境全体の把握

    適切な運用管理は適切な環境の把握からです。そのためには、RPAツール導入端末とシナリオ動作環境の把握は必須になります。これを実現するには、WinActorの動作するPC端末の構成情報、そしてシナリオが影響する周辺装置の構成情報の履歴管理を行う必要があります。

    RPAツール動作端末やシナリオが動作する環境全体の把握
  • RPAツール導入効果の測定

    投資によるRPAツールの導入には、導入効果の測定と報告が必要になります。単純な削減工数から、RPAシナリオの品質維持のための成功/失敗数の把握が挙げられます。知りたい情報はシンプルですが、数多くのPC端末に導入してしまった後では、拠点/部門単位の傾向を把握するなども求められ、かなりの労力と仕組みが必要です。

    RPAツール導入効果の測定について
  • 適正なライセンス数の点検

    最初は試行的に全PC端末に導入としても、利用状況によりライセンス数の見直しが必要になります。フローティングライセンスと呼ばれる、PC端末固定ではなくライセンス数の範囲で同時に起動できるライセンスにより最初は組織的に購入したのちに、実はあまり利用していない、利用増加に伴いライセンス数の不足が近づいてきているなど、適正なライセンス数の点検も必要です。

    適正なライセンス数の点検について
  • WinActorの動作の監視

    RPAでは「シナリオが止まる」だけではなく、「シナリオが止まらない」の監視が重要と言われます。RPAの「シナリオが止まる」、つまり異常終了などは比較的検知しやすい部類ですが、何かの理由でRPAの「シナリオが止まらない」ことの判断は非常に難しいです。しかも、これがPC端末が多いとなると、両者の点検も非常に大きなコストになります。

    WinActorの動作の監視について

自動化の課題

  • 業務フローの自動化

    RPAの適用範囲を広げ、業務の自動化を進めるには、PC端末・サーバを跨った俯瞰的な実行管理が必要になります。基本的に多くの業務は、PC端末の操作だけではなく、社内システムや社外のサービスとの連携を含む、ワークフローとして成り立ちます。この実現には、いわゆる、ジョブ管理製品・ワークフロー管理製品がもつ、サーバ機器も含めた統合的な運用が可能な機能が求められ、RPAツール単独での解決が困難です。

    業務フローの自動化について
  • Windowsログインとリモート実行

    ワークフロー的にRPAを実行しようとすると、RPAのリモート実行が必須になります。しかし、RPAのリモート実行には、Windowsログインを含む専用の機構が必要になります。当たり前ですが、PC操作を自動化するには、Windowsがログイン状態である必要があります。常時ログインのままだとセキュリティ的なリスクもあるため、RPAシナリオ実行毎にログインするなどの制御も求められます。しかし、既存のジョブ管理製品をそのまま使用する事ではリモート実行・Windowsログインを制御することが出来ないという技術的な課題があります。

    Windowsログインとリモート実行について

統合運用管理の課題

RPA管理製品の監視

RPAツールにはRPA管理製品/サービスが存在します(RPA管理製品/サービスの利用は必須ではないケースもあります)。WinActorの場合は、WinActor Manager on Cloud、WinDirectorが、UiPathの場合は、UiPath Orchestratorが挙げられます。
このRPA管理製品/サービスが導入される場合は、RPA管理製品/サービスの死活状態が、RPA環境の正常運行に重要になります。つまり、RPA管理製品/サービスにあった専用の死活状態の監視機構も求められます。

RPA管理製品の監視について

RPA管理のベストプラクティス

HinemosによるRPA管理のベストプラクティスを、①見える化、②自動化、③統合運用管理の3点で説明します。

見える化のベストプラクティス

  • RPA導入環境の見える化

    まずはPC端末の見える化を行います。PC端末の自動検出によりロボットが動作するPC端末を簡単に把握できるようになり、そしてPC端末の構成情報管理により、障害発生時の環境切り分けやバージョン別の導入台数の把握が簡易に実現できます。

    RPA導入環境の見える化について
  • シナリオ稼働状況の見える化

    次にRPA環境で動作するシナリオの見える化を行います。RPAツールの出力するログを取得しシナリオを検出します。つまり、あとからHinemosを導入する事で、RPA環境の「今行われている状況」の把握=見える化が可能になります。もちろん、ログからシナリオ実行のエラーといったシナリオの異常も検出できます。

    シナリオ稼働状況の見える化について
  • シナリオ稼働状況の分析

    最後にシナリオの品質、削減工数、適正ライセンス数を見える化を行います。投資対効果の評価だけでなく、さらなるRPA導入効果を高めるためのPDCAサイクルを廻すため、そして適切なライセンス数の把握に繋がります。

    シナリオ稼働状況の分析について

自動化のベストプラクティス

  • シナリオの業務フロー化

    見える化の次は業務フロー全体への自動化と発展させます。Hinemosを使用する事で、業務フローを様々な実行契機で起動させ、端末・サーバ間の連動も簡易に行え、実行状況はグラフィカルに確認し、実行状況の監視も同時に行えます。いわゆる「シナリオが止まらない」の監視もできます。もちろん、異常発生時にはメール送付を含む様々な通知手段が用意されています。

    シナリオの業務フロー化について
  • RPAシナリオ専用ジョブ

    Hinemosでは、通常では難しいリモートからRPAシナリオを起動可能なRPAシナリオ専用ジョブを提供しています。シナリオ実行前にログイン処理を行う事も含めて、RPAシナリオのリモート実行が簡易に行えるため、端末・サーバ間を跨った業務フローが実現できる事になります。

    RPAシナリオ専用ジョブについて

統合運用管理のベストプラクティス

最後に、HinemosがRPA管理製品/サービスの正常性を監視する監視機能を提供することで、RPA環境を含むITシステム全体の統合運用管理が可能になります。VMware環境の管理にはvCenterの監視が必要なのと同様に、RPAツールとRPA管理製品/サービスの両方の管理が必要で、Hinemosではそれらを取り巻く全ての環境を統合的に運用管理することができます。

Hinemosによるシステム全体の統合運用管理の様子

HinemosによるRPA環境の運用改善

東日本電信電話株式会社様においては、HinemosによりWinActor利用状況の可視化を実現し、DX推進に貢献させて頂きました。

お問い合わせ

HinemosによるRPA管理のメリットをご理解頂けたと思います。RPA導入環境の運用にお困りの方、Hinemosにご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

  • - RPA導入端末数が増えたことによる運用負荷にお困りの方
  • - RPAの適用範囲の拡大をご検討中の方
  • - 複数のRPAツール並行導入による運用にお困りの方

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  • お問い合わせ対象

    特集:RPA管理

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    RPA運用に関して現状のRPA使用状況と解決したい課題、及び、ご相談内容をご記入ください。

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  • - RPA管理機能の紹介資料

    HinemosのRPA管理ツールにより複数のサーバやPC端末を跨る業務フロー全体の自動化を実現します。また、リモートからRPAシナリオを起動可能なRPAシナリオ専用ジョブを提供します。

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