監視結果のメッセージが見切れてしまう時の解決方法

作成日 2025/02/26

はじめに

Hinemosの監視結果を確認した際にメッセージが以下のようになっていることがあると思います。

文字数上限変更前のイベント履歴

これはカスタム監視を用いて/etc/os-releaseの内容を出力したものですが、「DOCUMENTATION_URL =」以降の文字列が出力されていません。

今回、この記事ではこのように正常に監視できているはずなのにイベント履歴のメッセージやオリジナルメッセージが途切れてしまっている際の解決策についてお伝えします。

原因

イベント履歴のメッセージが途切れてしまうのは、メッセージの文字列上限が原因となります。

Hinemosでは監視[イベントの詳細]ダイアログに出力されるメッセージ文字数は255文字、オリジナルメッセージは1024文字がデフォルトの表示上限となっています。

設定値を変更することで、表示上限を変更することが可能となります。
また、一部の監視では読み込みなどの上限があり、それが原因となりメッセージが見切れることがございます。

上記2つの原因について、解消法をご紹介します。

解消法

メッセージの表示上限を変更する際には、以下の手順をご実施ください。

画像は冒頭のカスタム監視のメッセージを変更する際の一例となります。

Hinemosプロパティの編集

1.クライアントのメンテナンスパースペクティブ→メンテナンス[Hinemosプロパティ]ビューを開きます。

2.変更したい項目に応じて、以下のプロパティを任意の数値に設定します。(Hinemosマネージャの再起動は不要となります。)

・メッセージの文字数上限:
notify.event.message.max.length(デフォルト値は255)

notify.event.message.max.length変更ダイアログ

・オリジナルメッセージの文字数上限:
notify.event.messageorg.max.length(デフォルト値は1024)

notify.event.messageorg.max.length変更ダイアログ

Agent.propertiesの編集

一部の監視のオリジナルメッセージをデフォルト以上表示させたい場合は、Hinemosプロパティの編集に加えて、Agent.propertiesの各設定値を変更する必要があります。

Agent.propertiesの編集が必要な監視と、変更が必要な設定はそれぞれ以下の通りです。

・ログファイル監視:
monitor.logfile.message.length

・Windowsイベント監視:
monitor.winivent.message.length

・カスタム監視(数値・文字列):
monitor.custom.buffer

・パケットキャプチャ監視、バイナリファイル監視:
monitor.binary.hexstring.max.length

Agent.propertiesはLinuxの場合、デフォルトでは/opt/hinemos_agent/conf配下に配置されております。
OSのエディタ等を用いて変更してください。

Agent.priperties変更

結果確認

以上の手順を実施することで、イベント履歴のメッセージの文字数を増やすことが可能です。

文字数上限変更後のイベント履歴

なお、プロパティの設定値を極端に大きな値とした場合、読み込むメッセージ量が増加し、エージェントやマネージャのヒープメモリを圧迫する恐れがございます。
文字数の上限は実際の監視に必要な文字数にとどめることを推奨いたします。

おわりに

この記事では、イベント履歴のメッセージ、オリジナルメッセージの最大文字数を変更する方法について記載いたしました。
文字数変更を行うことで必要な情報のとり逃しを防ぐこともできますので、ぜひご活用ください。