ネットワーク仮想化環境の運用管理に
Hinemos仮想ネットワーク管理オプションとは
OpenFlow(*1)を活用したネットワーク仮想化技術とサーバ仮想化技術を組み合わせた「統合仮想化環境」を管理し、柔軟性と迅速性を兼ね備えたクラウド基盤を提供します。Hinemosが提供する運用管理・仮想マシン管理の機能と本オプションを併用することで、複数の仮想化技術で複雑化するクラウド基盤の運用業務を多面的にサポートし、運用負荷を軽減するとともに、インフラ自動構築によるサービス提供のスピード化を実現します。
(*1) OpenFlowはネットワークの機能をソフトウェアで制御するSDN(Software Defined Networking)を実現する技術の一つであり、業界団体のOpen Networking Foundation(ONF)が標準化を進めています。
特徴
テナントの迅速な構築
OpenFlowでエミュレートされた仮想ネットワーク機器(L2スイッチ、L3スイッチ、ファイアウォール、ロードバランサ)、既存のネットワークと仮想ネットワークの境界となるアクセスポート、仮想ネットワークに接続されるネットワークノード(物理サーバ、ネットワークアプライアンス、仮想マシン、仮想アプライアンス)を組み合わせて設計したシステム構成を、統合仮想化環境上のテナントとしてプロビジョニングします。ユーザは提供されるGUI上で必要なシステム構成を設計するだけでよく、ネットワークの物理構成やネットワークノードの接続ポートなどという統合仮想化環境を実現するハードウェア構成を意識する必要はありません。
統合仮想化環境を一元管理
OpenFlowスイッチで構成される物理ネットワークの構成情報を自動的に検知して、各スイッチのハードウェア情報やリンク状況を物理ネットワークトポロジとして可視化します。各テナント内のネットワークノード間で流れるパケットの通信経路を物理ネットワークトポロジ上に重ねて可視化し、OpenFlowの特徴をフルに活用してユーザの思い通りに通信経路を定義できます。また、OpenFlow特有のリソースとなるフローエントリを一覧管理し、ネットワーク状態の変化に伴う管理情報の変化をHinemosの監視機能で通知できます。
段階的なネットワーク仮想化
スイッチ間の物理リンクを経路として用いるホップバイホップ方式に加えて、GREによるオーバーレイ方式により設けられた論理リンク(トンネル)を経路として管理することが可能です。物理リンクと論理リンクが混在したネットワークを一元的に管理可能なため、オーバーレイ方式のみで構成されたエッジオーバーレイ方式のネットワークから段階的なネットワーク仮想化を実現します。そのため、当初は低コストなエッジオーバーレイ方式でエンドツーエンドのネットワーク仮想化を導入しつつ、将来的にきめ細やかな経路制御が必要となる部分にホップバイホップ方式を順次適用していくといった導入が可能です。
こんなときにオススメ
多様なネットワーク機器で構成されており運用負荷が高いシステム(データセンタなど)を管理したい
ネットワーク制約(VLANなど)に伴い、サーバ仮想化のメリット(マイグレーションなど)が発揮できるようにしたい
ハイパーバイザ上の仮想マシンと同様に、同一の物理ネットワーク環境上にマルチテナントなL2/L3仮想ネットワークを構成したい
準備しているネットワーク帯域の一部が待機状態で利用できていない環境(STPなど)を改善したい
overlayを用いて段階的にネットワークのSDN化を実現したい
機能一覧
物理ネットワーク管理機能 |
ネットワークトポロジの可視化 |
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物理リンクと論理リンクの一元管理 | |
スイッチのハードウェア情報表示 | |
フローエントリ一覧表示 | |
ネットワーク状態変化の検知・通知 |
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仮想ネットワーク管理機能 |
仮想ネットワーク機器(L2スイッチエミュレーション) |
仮想ネットワーク機器(L3スイッチエミュレーション) | |
仮想ネットワーク機器(ファイアウォールエミュレーション) | |
仮想ネットワーク機器(ロードバランサエミュレーション) |
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外部ノード(ネットワークノード)の登録 | |
テナント構成情報のインポート・エクスポート |
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ハイパーバイザー制御機能 |
仮想マシン(Citrix XenServer)のプロビジョニング |
通信経路管理機能 |
フロー経路の可視化 |
等コストマルチパス制御 | |
不等コストマルチパス制御 | |
故障検知による自動経路迂回 | |
指定スイッチの経路迂回 | |
LRUによるフローエントリ更新 |
FAQ
Q1 | 対応しているOpenFlowのバージョンは? |
---|---|
A1 |
OpenFlow 1.0に対応しています。 |
Q2 | 対応しているハイパーバイザは? |
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A2 |
VMware vSphere 5.5, Red Hat Enterprise Linux 6 KVM, Citrix XenServer 6.0の仮想マシンのプロビジョニングに対応しています。他のハイパーバイザについても、OpenFlowスイッチから仮想マシンまでの通信のテナンシを各ハイパーバイザが提供するネットワーク管理機能を活用してVLANで確保いただくことで、本オプションが生成される仮想ネットワークを有効にご活用いただけます。 |
動作環境
Hinemosバージョン | 動作 |
Hinemos仮想ネットワーク 管理オプションバージョン |
---|---|---|
Hinemos ver.4.0(*) |
○ | ver.2.0 |
Hinemos ver.4.1 |
○ | ver.2.1 |
(*) Hinemos仮想ネットワーク管理オプション ver.2.0は Hinemos ver.4.0.2以降に対応しています。
関連情報
詳細資料・お問い合わせ
Hinemos仮想ネットワーク管理オプションのリーフレットはこちら
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